旧永瀬家住宅主屋・井戸が登録有形文化財に登録されました

 赤磐市松木に所在する旧永瀬家住宅主屋・井戸が国の登録有形文化財(建造物)として登録されました。
 登録有形文化財(建造物)とは、築50年以上の建造物を文化財として登録したもので、時代の特色をよく表している、再び造ることができないなど、一定の価値のある建造物が対象となります。これまでに全国で1万件以上の建造物が登録されており、後世に継承していくための保存が図られるとともに、まちづくりや観光にも活用され、地域で広く親しまれています。
 旧永瀬家住宅は、明治前期の建築と伝えられる町家で、日本の女性詩人の草分けと言われた永瀬清子の生家としても知られています。主屋は街道沿いに建っており、木造2階建、入母屋造で、通りに面して出格子を設けています。正面左の入口から土間が通り、奥の土間は正方形のレンガを四辺に対して45度に配した「四半敷き」になっています。1階の床上には田の字型に区切られた4つの部屋があり、2階もほぼ同様の構成です。主屋の南東側にある井戸は、荒石を円筒形に組み上げ、石板で正方形に井桁を組んだもので、木造桟瓦葺の上屋が建っています。この井戸は主屋と同じ頃に造られたようで、清子の詩や随筆にも描かれています。
 旧永瀬家住宅主屋・井戸は歴史的景観を残す貴重な建造物と評価され、平成29年7月21日の国の文化審議会において、文部科学大臣に登録の答申がなされ、10月27日の官報告示を経て新たな登録有形文化財として登録されました。市内の登録有形文化財は、このたび登録された旧永瀬家住宅主屋・井戸、赤磐市吉井郷土資料館(旧仁堀尋常高等小学校本館)(平成19年登録)のあわせて3件となりました。
 引き続き、赤磐市の文化財の保護にご理解とご協力をお願いします。

 文化財マップの旧永瀬家住宅主屋・井戸のページもご覧ください。

 11月25日(土曜日)開催の歴史ウォーキングでは、旧永瀬家住宅を見学する予定です。通常は開放していない主屋内部もご覧いただける貴重な機会ですので、ぜひご参加ください。詳しくは下記のページをご覧ください。

歴史ある佇まいの主屋の外観

主屋の外観

広い土間の写真

四半敷きの土間

ふすまを取り払った開放的な和室

1階の4部屋

木の蓋をした四角い井戸

石造の井戸

更新日:2018年03月01日