正崎古墳群

正崎古墳群の概要
ふりがな しょうざきこふんぐん
所在地 赤磐市正崎
時代 古墳時代
調査年 1987~1988年
調査主体 山陽町教育委員会
参考文献 「正崎2号墳」 2004年 岡山県山陽町教育委員会

概要

 古墳群は標高約50メートルの丘陵の尾根上で見つかりました。このうち2号墳は直径20メートル×16メートル、高さ2.5メートルの円墳であり、5世紀末の築造と考えられています。
 埋葬施設は木棺墓と床面で赤色顔料が認められた土壙墓の2基が見つかりました。木棺墓からは鉄鏃・直刀・鉄剣・鉄鉾・鉄鎌・馬具・甲冑(かっちゅう)・銅鏡・管玉・三環鈴(さんかんれい)といった豊富な副葬品が発見されました。特に、甲冑と三環鈴は貴重な資料です。こうした副葬品から埋葬された人物は、渡来人と関係があるこの地域をまとめていた有力者であったと思われます。
 4号墳は直径13メートル、高さ1.5メートルの古墳時代前期の円墳です。この古墳は、調査後に「山陽ふれあい公園」の遊歩道沿いへ移築されました。

鉄鉾:鉄製の両刃の剣に柄をつけられた刺突用の武器。
甲冑:戦いのとき身を守るために着用する武具で、甲(よろい)は胴体、冑(かぶと)は頭部を防護する。
三環鈴:三個の鈴を環でつないだ青銅製品。馬具の一つとも考えられている。
渡来人:古墳時代後期に朝鮮半島などから日本に移住した人々。さまざまな先進技術をもって軍事・政治面で重要な位置を占め、文化の発展にも大きく寄与した。

埋葬施設を横長に写した写真

2号墳の埋葬施設

出土した甲冑・鏡・三環鈴の写真

2号墳の埋葬施設から出土した甲冑・鏡・三環鈴

更新日:2018年03月01日