斎富古墳群

斎富古墳群の概要
ふりがな さいどみこふんぐん
所在地 赤磐市斎富
時代 古墳時代
調査年 1991年
調査主体 岡山県古代吉備文化財センター
参考文献 「岡山県埋蔵文化財発掘調査報告 99」 1995年 岡山県教育委員会

概要

 西に延びる丘陵上に築かれた古墳時代後期の古墳群です。1号墳は直径9メートル、高さ50センチメートルの円墳です。棺内から須恵器や刀子・鉄鏃が出土しました。
 2号墳は、全長23メートルの前方後円墳に似た特異な形態の古墳であり、竪穴式石室1基、箱式石棺2基、横穴式石室1基の合計4基が確認されました。埋葬方法が竪穴式石室から横穴式石室へと変化していく過程を考える上で、この古墳は重要とされます。出土品は須恵器や大刀・鉄鏃・刀子・馬具・鉄斧の鉄器、玉類などの装身具が大量に発見されました。
 5号墳は直径7メートル、高さ1メートルの円墳です。棺内から須恵器や玉類が出土しました。

竪穴式石室:古墳の頂部から掘り下げた穴の周囲に板状の石を積み上げた墓室。墓室に棺を納めたあとに天井石をのせて土で覆うため、一度の埋葬しか行われなかった。
横穴式石室:…石積みの壁と天井石で造られている横方向に開口した墓室。墓室には通路がつながっており、入口の閉塞石をはずすことで何度も埋葬することが可能であった。

上空から写した古墳群の全景

古墳群の全景

たくさんの出土品がある状態の、横穴式石室の写真

2号墳の横穴式石室の遺物出土状況

岡山県古代吉備文化財センター写真提供

 

更新日:2022年04月27日