八塚古墳群
ふりがな | やつづかこふんぐん |
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所在地 | 赤磐市山口 |
時代 | 古墳時代 |
調査年 | 2007年 |
調査主体 | 岡山県古代吉備文化財センター |
参考文献 | 「岡山県埋蔵文化財発掘調査報告 218」 2009年 岡山県教育委員会 |
概要
古墳群は八塚下池の北側に築かれました。このうち1号墳は、直径12メートルの円墳で、墳丘の上半には石垣状の石積みが巡っていました。横穴式石室をもち、長さ6.5メートル、幅1.2メートル、高さ1.8メートルの大きさです。副葬品は須恵器・土師器や鉄釘・鎹(かすがい)・鉄滓が出土しており、6世紀末頃に造られ、7世紀中葉まで追葬されたと考えられます。
3号墳は直径約11メートルの円墳で、墳丘内に二重の石垣状の石積みが巡っていました。横穴式石室をもち、長さ4.3メートル、幅1.2メートル、高さ1.4メートルの大きさです。副葬品は須恵器や大刀・刀子・鉄鏃・馬具が良好な状態で出土しました。6世紀中葉に造られたと考えられますが、現段階では、赤磐周辺地域で最も古い横穴式石室をもつ古墳といえます。
鎹:材木と材木とをつなぎとめるために打ち込まれる両端が曲がった大釘。
鉄滓:砂鉄や鉄鉱石を高温に熱して、鉄の素材を作る時に排出された不純物を含むカス。
追葬:横穴式石室に一度遺体を葬った後に、さらに別の遺体を同じ石室に葬ること。

1・3号墳(手前)の全景

1号墳の遺物出土状況

3号墳の遺物出土状況
岡山県古代吉備文化財センター写真提供
更新日:2018年03月01日