斎富遺跡

斎富遺跡の概要
ふりがな さいどみいせき
所在地 赤磐市斎富
時代 弥生~室町時代
調査年 1991~1992年
調査主体 岡山県古代吉備文化財センター
参考文献 「岡山県埋蔵文化財発掘調査報告 105」 1996年 岡山県教育委員会

概要

 遺跡は丘陵の裾部から南東に広がる平野で見つかりました。集落が営まれるのは弥生時代後期からで、古墳時代の前半もほぼ同じ規模の集落が継続したようです。
 一方、古墳時代の後半になると、住居の著しい増加が確認できました。住居内からは陶質土器や軟質系土器が出土しており、朝鮮半島からの人の移動や移住が想定されます。
 奈良時代は二重の溝で区画された1町四方の中に多くの建物が確認されたことから、公的な施設があった可能性があります。平安時代は墓地となり、室町時代の後半に再び集落が営まれますが、江戸時代には耕作地へ変化しました。

陶質土器:須恵器のはじまりとなる硬質で青灰色の土器。食べ物を盛るための杯や高杯、貯蔵用の甕などが作られた。
軟質系土器:赤褐色の土器で、煮炊き用の鍋や蒸し器用の甑などが作られた。土器製作にはロクロやたたき技法などの新しい技術が見られる。

平野に広がる遺跡の全景

遺跡の全景

調査区東側で見つかった遺構を上空から見た写真

調査区東側で見つかった遺構

岡山県古代吉備文化財センター写真提供

更新日:2022年04月27日