[文化財を守ろう] 防火対策の徹底のお願い

 今年に入ってから、全国で文化財建造物の火災が相次いで発生しており、貴重な文化財の焼失のみならず死傷者まで出ています。
 皆様、日頃から注意されていることと思いますが、文化財の保護と人命の安全のために、さらなる防火にご尽力くださいますようお願い申し上げます。
 文化財の所有者はもちろんですが、文化財の近くにお住まいの方も、近くに文化財があったかな?という方も、次の点に注意して皆で防火対策を確認してみましょう。

防火意識の向上

たばこ、コンセントによる出火や放火への備えはできていますか?

  • たばこの火は消したつもりでも完全に消えないことがあり、コンセントにたまったホコリやタコ足配線は発熱・出火の原因となります。また、燃えやすいものを建物のまわりに放置すると放火のターゲットになります。これらは、住宅火災の原因として高い比率を占めていますので、特に意識して予防を徹底しましょう。

文化財建造物の周辺における火気の使用に注意していますか?

  • 文化財建造物周辺でやむなく火を使う必要がある場合は、火気の適切な管理方法の確認を徹底しましょう。
  • たき火による火災が頻発していますが、火を消すまではその場を離れないようにしましょう。また、風の強い日や乾燥注意報等の出ている日を避ける、たき火をするときにはまわりに燃えやすいものがない場所を選ぶ、水バケツ・消火器等の準備をするといった注意事項を守り、防火に努めましょう。

火災警報設備等設置の徹底

文化財建造物に火災警報設備等は設置されていますか?また、維持管理を行っていますか?

  • 文化財建造物の多くは木造であり、火災に対して脆弱です。住宅である文化財建造物には住宅用火災警報器等の設置、古民家などを活用した店舗では、面積等に応じて消防用設備の設置が義務付けられています。消防署等と連携し、必要な設備の設置と維持管理を徹底しましょう。

消火用設備の保守点検強化、防火演習の実施

消火器や消火栓等の保守点検を行っていますか?

  • 消火器や消火栓等の消火用設備は日常の保守点検を怠りなく行い、使いやすい状態で維持しておくことが大切です。定期的な点検を行いましょう。

防火演習を行っていますか?

  • 消火用設備を有効に活用するためには、操作方法を熟知していることが不可欠です。定期的な訓練を行いましょう。

 文化財を火災から守るためには、日頃から防火の意識を絶やさず、対策を徹底することが重要です。
 文化財は後世に伝えていくべき貴重な皆の財産です。
 所有や管理をしている人だけでなく、地域の皆で一丸となって守っていきましょう。

更新日:2018年04月26日