令和3年度斎富遺跡発掘調査を行いました

令和3年9月から令和4年3月まで、令和3年度の斎富遺跡発掘調査を行いました。この調査は、斎富・南方地区ほ場整備事業に伴い、令和元年度から実施しているもので3か年目となります。

令和元~2年度の調査(1区、2区、3A・B区)では、1区の遺跡北西隅にあたる地点で縄文時代晩期の土器が出土する河道やたわみ、古代に属すと考えられる道路状遺構が見つかりました。また、2区から古墳時代終わり~古代に属すと考えられる掘立柱建物を多数確認しました。3A・B区では弥生時代後期の竪穴住居3棟、古墳時代後期の竪穴住居1棟をはじめ、周溝遺構、土坑、たわみなどが見つかりました。

そして、このたびの令和3年度は3A・B区の西側の3C~E区を調査しました。弥生時代の土坑や溝、古墳時代終わり以降の掘立柱建物、溝、土坑、たわみなどを確認しました。古墳時代終わり以降の溝などから、炉壁や鉄滓、ふいごの羽口が見つかりました。6世紀末~7世紀代に斎富遺跡で製鉄・鍛冶作業が行われていたことが改めて確認されました。

今回の調査結果により、弥生時代から古代の斎富遺跡の集落の様子が明らかになってきました。来年度は斎富遺跡の北に位置する中池南遺跡を調査しますので、ご期待ください。

3C~E区空撮

3C~E区の調査状況(上が東)

3E区掘立柱建物

掘立柱建物(3E区)

令和4年1月27日に計画していた現地説明会は、新型コロナウィルス感染症拡大に鑑み中止とさせていただきました。途中経過ではありますが、その際に配布を予定していた資料を掲載します。

なお、本資料の引用・転載はお控えください。

 

更新日:2022年04月04日