都会を離れて、自然の音に囲まれて暮らす

更新日:2025年12月05日

島さんインタビュートップ画像
島さんプロフィール

移住の経緯

「いつかは田舎で暮らしたい」が、思いがけず早く現実に

もともと「いつかは田舎で暮らしたい」と話していたという島さんご夫婦。その思いが移住のいちばんのきっかけになったそうです。

大阪にあったご自宅も、「田舎に移り住むために」と売却を決意。一度は買い手がつかず、そのまま3年ほど経っていましたが、今回改めて売りに出したところ、すぐに売却が決まり、急きょ、移住先探しがスタートしました。

新しい暮らしの条件として大切にしたのは、愛犬が自由に走り回れる庭付きの家であること。そしてもうひとつは、都会の喧騒から離れ、静かで穏やかに過ごせる環境でした。以前暮らしていた大阪市西成区はにぎやかなところだったため、自然の中で落ち着いた時間を過ごしたいという気持ちが強くあったといいます。

家探しはどのくらいの期間、どうやって探しましたか?

物件探しは地域を絞らずインターネットで探し、遠くは宮崎県などさまざまな地域に下見に出かけました。しかし、なかなか「ここだ」と思える物件には出合えなかったそうです。

そんな中で、理想の叶う家がついに見つかり、ご夫婦は赤磐市北部に移住を決断。
結果的に、家の売却から移住の準備は一気に進み、わずか2ヶ月ほどで移住を実現されたのです。

都会から真逆の田舎暮らしは?

以前暮らしていた大阪では、車やバイクの走行音など、さらに家のすぐ上を高速道路が通っていたため、「とにかく落ち着かなかったんです」と匡余(まさよ)さん。

お隣との距離も近く、お互いの生活音を気にしながら暮らす毎日で、「周りに気を使わず、ゆったり暮らしたかったんです。テレビや映画も、もう少し大きな音で見たいし」と笑います。

現在の住まいでは、聞こえてくるのは虫や鳥の音だけ。「この静けさが本当にいい、とても過ごしやすいです」

また、大阪では車の排気ガスの影響で外に洗濯物を干せませんでしたが、ここは空気がきれいなため、初めて外干しをした時はとても感動したそうです。

島さん和室

ご主人の“和”のセンスが息づく、くつろぎの空間

島さんキャンプ

庭のテントで自然を満喫

ロードバイク

壁収納のDIY道具は少しずづ増えていく

地域との交流

はじめは戸惑いはありませんでしたか?

新しい土地で暮らし始めたご夫妻を、区長さんや地域の人たちはとても温かく迎え、歓迎会まで開いてくれました。時には、ご近所の方が自家製の野菜を食べきれないほど持ってきてくれることもあります。下の名前で呼んでもらえるほど親しく接してくれ、気軽に「これ使って」「困ってない?」と声をかけてくれることもあるそうです。

こうした地域との関わりにはじめは戸惑いはなかったのか伺うと、「そういうの大好きなんです。田舎で暮らすなら、みんなで何かするのは当たり前のことだと思っていました」と匡余さん。

地域活動にも積極的に参加しており、神社のお祭り前の清掃などにも進んで顔を出しています。そうした活動は、地域の人たちと話をしたり、情報を共有したりする貴重な時間にもなっているそうです。

また、お二人は自身の声について「大阪出身で、少し大きいんです」と気にしており、そのことを地域の方に素直に伝えると、「気にしてないよ」と優しく受け入れてもらったとのことです。小さな気づきや思いを丁寧に伝え「何かあったら言ってくださいね」と気軽に声を掛け合える関係を、ご夫婦が自然に築いてこられたのだと感じました。

「みんな本当にいい人ばかりで、快適に過ごさせてもらっています」

移住してきて困ったことはありますか?

匡余さんは「困ったことはほとんどなかった」と言いますが、あえて挙げるなら夜の街灯の少なさ。犬の散歩には懐中電灯が必須だそうです。

また、近隣には3軒のスーパーやドラッグストアなど日常生活に必要なものが揃っていますが、中には夜7時半に閉店する店もあり、「買い物は早めに済ませる工夫をするといいかも」と話してくれました。

ごみの分別を細かくせねばならず、最初は戸惑ったものの、ご近所に聞いてすぐ解決できたとのこと。「困ったことがあっても相談できるので安心しています」と笑顔を見せてくれました。

一方、ご主人の裕二さんは、赤磐での暮らしを「ええとこ8.5、悪いとこ1.5」と表現しつつも、「大阪に帰ることは絶対にない」ときっぱり。今の暮らしへの満足感と、この土地への深い愛着が伝わってきました。

引っ越し後の家づくり

引っ越してすぐに住める家を探された島さんご夫婦ですが、室内に少し補修が必要だったため、赤磐市の空き家改修費補助金を活用して壁などの室内を整えました。
さらに、中庭にあった倉庫や雑草、茂っていた木は裕二さんがDIYで片付け、きれいに整備。愛犬が元気に走り回れ、涼しい季節には七輪を囲んで焼肉を楽しんだり、夫婦そろって好きなビールを味わったりできる、心地よい庭になりました。

島さんの庭

【BEFORE】庭木や倉庫が残っていた

島さんの庭整備中

【AFTER】

島さんの庭完成

【AFTER】芝生を植えてくつろぎスペースに

今後について

リビングに面したもう一つの庭には、キャンプ好きの裕二さんがテントを張っており、これから少しずつ手を加えていく予定です。家から離れた場所には畑もあり、「これからは畑づくりにも挑戦してみたい」と、ご夫婦の新しい暮らしはこれからもますます広がっていきそうです。

 

取材年月:2025年10月

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