見つけた、好きなことを存分に楽しめる暮らし【三宅さんご夫婦】


生まれ育った関東を離れる
三宅さんご夫婦の暮らす場所は、うぐいすやふくろうの声が響く、赤磐市南部の静かな集落。世帯数は10世帯ほどと小規模ながら、あたたかなつながりが感じられる地域です。
車で5〜10分ほどの場所には多くの商業施設もあり、暮らしの利便性も十分。ご主人は岡山市内へ車で通勤し、奥様は生き物イラストレーター「たかはしまいまい」として創作活動や農業を楽しんでいます。
自然と便利さ、そのどちらも心地よく手に入る“ちょうどいい田舎暮らし”。
関東で生まれ育ち、都会で暮らしてきたご夫婦はなぜ赤磐市を選んだのでしょうか?
きっかけは東日本大震災
住む場所について改めて考えるようになったきっかけは、東日本大震災でした。原発から離れ、災害リスクが比較的低いとされる岡山県に関心を持ち、2015年に赤磐市に隣接する岡山市内の賃貸住宅へ移り住みました。その後時間をかけて、理想の住まいを探し続けてきました。
求めたのは、安心して暮らせる土地と、豊かな自然
徹さんは地盤調査の会社に勤めていた経験から、移住先を探す際には土地の安全性を重視していました。赤磐市は、地盤沈下や液状化が起きる地盤が少ないことや津波のリスクが低いことも安心材料となり、「家に帰ってきてほっとできる」暮らしができる場所として候補に挙がりました。
一方、舞さんは創作活動を行っている観点から、自然に囲まれ、虫の気配を感じられる環境でこそ、良い作品が生まれると感じていました。静かで集中できることも、住まい選びの大切なポイントでした。
時間をかけて物件を探す中で、赤磐市の空き家情報バンクを通じて現在の住まいに出会います。条件に合っていたことに加え、家の前に咲く桜が「まるでお花屋さんのよう」に美しかったこと、ご近所や周囲の雰囲気の良さなども決め手となりました。
移住後の生活について
地域の人からは「若い世帯が来てくれて嬉しい」
入居前は小さな集落での暮らしに、周囲との距離感が近すぎたらどうしよう、という不安もありました。
しかし、前の家の持ち主の方が「若い世帯が来てくれてうれしい」と温かく迎えてくれ、入居前には地域の方々一軒一軒へ挨拶にも連れて行ってくれました。そのおかげで、地域にも自然と溶け込むことができたといいます。
暮らしが始まってからは、草刈り機を貸してもらったり、自家製の干し柿をおすそ分けしたりと、日々の中でゆるやかな交流が生まれています。農作業をしていると「よく働くなあ」と声をかけてもらうこともあり、その何気ないやりとりも楽しみのひとつになっています。
実際に暮らしてみると、地域との関係は程よい距離感で、当初の不安は自然と解消されていきました。
時にはお友達とDIYも少しづつ楽しんでいます
床の間はCDや楽器を置いて音楽のスペースに
赤磐で約1年暮らしてみて
もともと自然農に興味があった舞さん。岡山市内で友人たちと農園を借り、約8年にわたって農業を続けてきました。
赤磐市に移り住んでからは、広い農地と山に囲まれた環境の中で、暮らしの中に農がある暮らしへと変化していきました。
畑にはプラムや梅、柿などが実り、庭にはニホンミツバチが飛び交います。巣箱を置くと巣を作ってくれたそうで、自然の営みを身近に感じられる日々です。
また、農業を始めてから描くようになった虫の絵も、この地でさらに広がりました。これまで出会ったことのない虫との出会いが創作意欲を刺激し、じっくりと制作に向き合える時間も増えています。
一方で、徹さんの暮らしにも変化がありました。かつては片道1時間半かけて通勤していましたが、現在は岡山市南区まで約1時間に短縮。帰宅後は静かな自然に包まれる生活となり、心身ともにゆとりが生まれています。
「赤磐市は都会と自然が心地よく共存する、“ハイブリッドシティ”ですね」と語る言葉からも、現在の暮らしへの満足感が伝わってきます。
自宅で採れたニホンミツバチの巣
どうやって脱穀しようか考え中の稲
今後の暮らしについて
今後の暮らしについて、「今自分たちがここに住んだのだから、生き物たちが暮らしやすい環境を大切にしていきたい」と話す舞さん。
一度は巣を作ったニホンミツバチも、気難しさからか引っ越してしまったそうですが、まだ耕作していない畑をレンゲ畑にし、ミツバチが集まる環境づくりに取り組んでいく予定です。さらに、みかんなどの果樹栽培にも挑戦したいと、これからの構想も広がっています。
畑づくりは、3〜4年かけてゆっくりと。自然のリズムに寄り添いながら、この土地に合ったかたちを見つけていきたいという思いがあります。
また、ご夫婦はもともと南米音楽のサークルで活動していた音楽好き。いつかこの家にピアノを迎え、音楽のある暮らしも楽しみたいと話してくれました。
庭に咲く「ろうばい」の香が和室に広がる
虫の魅力がいっぱい!県内の博物館では「昆虫絵本画展」も開催
こんな人は赤磐市に向いているかも
「自然が好きな人、生き物が好きな人、景色や季節の移ろいを大切にしたい人にとっては、本当に素晴らしい場所だと思います」と舞さん。
一方で、「買い物や遊び、仕事など、市街地へは30分ほどで出られる距離感も魅力。便利さと自然のバランスが取れた“ちょうどいい暮らし”を求める人にはぴったりです」と徹さんは話します。
自然の豊かさと利便性、そのどちらも大切にしたい方にこそ、赤磐市での暮らしは心地よくなじんでいきそうです。
大好きな虫をみつけたらすぐ網を触れるように準備しています!
取材年月:2026年2月
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総合政策部 政策推進課 地域創生班
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更新日:2026年04月17日