岩田古墳群

岩田古墳群の概要
ふりがな いわたこふんぐん
所在地 赤磐市山陽
時代 古墳時代
調査年 1970~1974年
調査主体 山陽町教育委員会
参考文献 「岩田第3・5号墳発掘調査概報」 1971年 山陽団地埋蔵文化財発掘調査団
「岩田古墳群」 1976年 岡山県山陽町教育委員会
「岡山県史」第十八巻考古資料 1986年 岡山県史編纂委員会
「岡山県の考古学」 1987年 吉川弘文館

概要

 古墳群は、岩田大池から北西の丘陵上で見つかりました。このうち14号墳は、直径30メートル、高さ約4メートルをはかる6世紀後半の円墳です。横穴式石室をもち、長さ11.8メートル、幅2.7メートル、高さ2.7メートルの大きさです。現在は復元保存されています。
 この石室内では7基の木棺が納められていたことがわかり、副葬品は、須恵器・土師器・大刀・鉄鏃・馬具・耳輪・玉類と質量ともに豊かでした。
 特に、百済の武寧王(ぶねいおう)(523年没)陵出土の柄頭(つかがしら)と類似した、単竜(たんりゅう)の装飾をもつ環頭大刀(かんとうたち)や白・緑・黄・赤色の斜めにねじられた文様をもつガラス製の雁木玉(がんぎだま)はたいへん貴重な資料です。こうした出土品から埋葬された人物は、大和政権と深く結びついたこの地域の有力者であったと考えられます。
現在保存されている岩田2号墳・14号墳とその周辺を散策するコースは下記のページをご覧ください。

環頭大刀:柄頭が環状の金属製の装飾を施した大刀。環体内部にも装飾をもつものがある。
柄頭:刀の握り手の先端部分やその部分に装着される金属製の部品。

横穴式石室を見上げるように写した写真

横穴式石室の状況

出土品が広がる奧壁側の写真

奧壁側の遺物出土状況

出土品が広がる横穴式石室床面の写真

横穴式石室床面の遺物出土状況

更新日:2018年03月01日