こども食堂はじめました!~桜が丘地区のお弁当屋さんが届ける愛情~

更新日:2023年11月10日

食堂

「夏休みで給食がない子どもたちのために、少しでも栄養バランスのとれたお昼を提供したい!」こう語るのは、手づくり弁当の店「食堂はばくく」を営む秋守さんです。2023年夏から、赤磐市桜が丘地区で定期的に開いている「こども食堂」を取材しました。

「人の体は食べたものでできている」

子ども
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「実家が飲食店だったので食へのこだわりは人一倍ある」という秋守さん。お子さんが学生時代に食事面でサポートしたいと、スポーツをがんばるわが子のために「アスリートフードマイスター」を取得したそうです。そしてお子さんが独立した今は、「家族だけでなくみんなに幸せを届けたい」と、食材にこだわった手作り弁当を販売しています。

 

食に関わる立場から、こども食堂を「いつかやりたい」と思っていた秋守さんは、想いを共有できる仲間を探します。そして、2023年7月28日、夏休みで給食がない子どもたちのために「第1回こども食堂」を桜が丘地区で開催。その後も定期的に活動を続けています。

こども食堂をはじめたきっかけ

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お弁当、パン、オムライス、スープなどが並びます。

夏祭り

ある日お邪魔すると、十数人の子どもたちが大人のボランティアに混じって食堂のお手伝いをしていました。子どもと大人が協力してひとつの活動をすることで、いつの間にか多世代交流の場にもなっていました。

 

いまの日本では、17歳以下の9人に1人が貧困に苦しんでいると言われます。(※注1)「こんな時代だから、食事の時だけでも笑顔になってほしい」と秋守さん。視線の先にはお弁当を囲み、楽しそうにくつろぐ親子の姿がありました。

 

そんな秋守さんですが、お子さんたちがまだ小さかった頃は「心の余裕が全くないママ」でした。赤磐市に移住してきたばかりで頼る人がおらず、2人の子育てをひとりで抱え込んでへとへとになる毎日。「ある時、同じ地域の人が親身になって話を聞いてくれて本当に救われた」と言います。

 

「私が長い間求め続けていたものは、すべてを包み込んでくれる大きな愛情だった」と気づいた秋守さん。「その時の出会いがあったから今の私があります。今度は自分の番。こども食堂に来てくれた子どもたちに愛情が伝わればうれしいです」

 

(※注1)「令和3年国民生活基礎調査」によると、日本の子どもの貧困率は11.5%

広がる「こども食堂」の輪

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こども食堂終了後、大人たちで開く反省会。まかない(実費)を食べながら今後の活動について話し合います。

こども食堂の運営は、もちろんひとりではできません。一度に作れるお弁当の数には限りがあるため、赤磐市内のオムライス屋さんやパン屋さん、農家さんと協力しているそうです。お弁当の箱詰めや運搬なども、手伝うと言って集まってくれた仲間と一緒に行います。

 

「インスタグラムでこども食堂の情報を発信すると、市内外を問わず、想いに賛同した人がボランティアとして駆けつけてくれました。みなさん情報を拡散してくれたり、その月に必要な物資を募ると持って来てくれたりしました。支援の輪が広がっていると感じますし、本当にありがたいです」

 

仲間と一緒に、よりよいこども食堂像を模索しているという秋守さん。活動はまだ始まったばかりです。

まとめ

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ある出会いがきっかけで大きく変わった人生。仲間と共にこども食堂を運営する秋守さんの瞳は、とても輝いていました。「子どもたちに愛情を届けたい」という想いに引きよせられた人たちがボランティアとして集まり、活動の輪は大きな広がりをみせています。定期的に人が集まるやさしい居場所が桜が丘地区にできました。

【ライター紹介】

ありちゃんママ

赤磐市主催クラウドソーシング初級セミナー6期生。岡山市出身で、赤磐市民歴は12年目、2児の母です。家族の健康のために野菜コーディネーター資格を取得し、日々の料理に生かしています。趣味はスマホでの写真撮影とSNS投稿。

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