最近の中学校ってどういうところ?~赤磐市立桜が丘中学校の挑戦と思い~

更新日:2023年11月16日

中学校

あなたは自分が住んでいる地域の教育には興味がありますか?

「きっと自分が中学生だった頃といろいろ違うのだろうなぁ……」と思うことはあっても、保護者の立場にならないと情報がなかなか耳に入ることはありませんよね。

今回、公立中学校で新たな取り組みに挑戦している赤磐市立桜が丘中学校のお話を伺うことができました。

自分で考えて、行動できる生徒の育成を目指す取り組み

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赤磐市桜が丘地区にある赤磐市立桜が丘中学校にお邪魔しました。学校の雰囲気は落ち着いていて、先生も生徒の皆さんも笑顔で迎えてくれました。

 

お話を伺ったのは赤磐市立桜が丘中学校の村松敦校長先生。村松校長先生は新卒で桜が丘中学校に着任。その後は教育委員会や大学など様々な教育現場を経験。現職は4年目で、次年度定年を迎える、桜が丘中学校と非常に縁の深い先生です。

 

――桜が丘中学校の教育目標について教えてください。

「自ら考え、主体的に行動できる生徒の育成」を学校の教育目標としています。

 

――育成のための取り組みとは、具体的にはどのようなものですか?

目標達成のためには3つの柱を挙げて取り組んでいます。どのような思いがあってそのような取り組みを行っているかをお話させてください。

 

1.定期テストの廃止と生徒が選ぶ宿題改革

今の桜が丘中学校には定期テストというものがありません。そう聞くと、テストを全くしなくなったと驚かれるかと思いますが、授業の単元ごとに理解度が確認できるチェックテストをするようにしました。

それにより、自身の苦手な単元を知り、分からないことを聞いたり、調べたりすることをしてほしいなと思っています。

先生や友達に質問する。教科書などを見直す。理解が深まって、再度同じテストに取り組める『再チャレンジテスト』をする機会もあり、それを受験するか選ぶことができます。

また、選ぶという点では宿題に関することも同様です。与えられた宿題を“こなす”のではなく、やりたい宿題を選べるようにしています。何を選べばいいか悩む生徒には、苦手分野を把握している先生達が良きアドバイザーとして活躍しています。

自分がどのように勉強に向き合っていくかを、選び取れる力を身につけていってほしいと思います。

 

2.カリキュラム改革

宿泊行事や職場体験、朝の会をなくすなど行事や時間割をスリムにするカリキュラム改革を行っています。

また、部活動を週3日にし、朝の部活は行っていません。これは限られた時間をどう有効活用したいかを考えていってほしいという思いからです。

 

3.生徒の手で学校生活を過ごしやすくする取り組み

校内の服装を、制服か体操服のいずれかを選べるようにしました。夏場は汗もかきますし、洗濯のしやすい体操服を選ぶ生徒が9割以上を占めているようです。

また、下履きは「白のランニングシューズ」から「運動に適したもの」に変えるなど、多数決ではなく話し合いを重ねることで、一日の生活の大半を占める学校生活がどうすれば快適に過ごしていけるかを学校全体で考えています。

これからも、生徒と一緒に成長し続ける学校を目指して

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――改革に取り組む中で、大切にしていることはありますか?

何か見直しや改革をする時には、先生も生徒も一緒にとことん話し合うことが大切だと思っています。

時には、保護者の方から厳しいご意見をいただくこともあります。

これからも、必要と思うことであれば変えていく。継続することにエネルギーを注ぐのではなく、学校の取り組みについても確認や見直しを続け、どうしたらより良い方向になるかと悩み、考え、時には変化していいと思います。

 

――このような改革は市全体として取り組んでいるのでしょうか?

赤磐市と「未来が見える 学校プロジェクト」という取り組みとして行っています。

本校のYouTubeチャンネル開設やクラブ活動・授業カリキュラムの整備なども行っています。YouTubeチャンネルは限定公開で、行事や学校方針などの説明をしています。動画作成のほうが時間も手間もかかってしまうのですが、都合のいい時間に見ることができ、何度も聞き直すことは各家庭の状況に合わせられるのではないかという考えから、動画にしています。

まとめ

これまでは当たり前だった部活動やテストの取り組みを“やらされ”たり“詰め込ん”だりするのではなく、自ら考えて選択し、苦手を復習するなどの能動的な学習に変えようと挑戦している学校の思いや取り組みを知ることができました。

 

中学生ともなると成長するにつれ、自らが選択をする場面がたくさんあります。その時、大切なのは現状を把握し、理解すること。そこからよりよい選択はどれなのかを選びとる力が今の子ども達には求められています。

桜が丘中学校では“自分で考えて行動する練習”を学校という場を通じて行っているように感じました。

 

どんな未来が待ち受けているのか。無限大の可能性を秘めた子ども達の成長を一緒に見守っていきたいですね。

【ライター紹介】

ゆずみん

ドライブ大好き、お出かけ大好きの一児の母です。

結婚と同時に赤磐市にきました。もっともっと赤磐市の魅力を知るために、フットワーク軽く動いていきたいです。

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