天文台のある町!赤磐市の竜天天文台公園から星空便り-冬 ver-
冷えた空気が身に沁みる夜。車に積んだアウトドア用のチェアと双眼鏡を出し星空を見上げました。双眼鏡があれば、さらに星空を楽しめることを知っていますか?
双眼鏡で夜空を見るときは、ストラップを首からぶら下げ、チェアや壁などにもたれて脇を閉め安定した姿勢で見ることがコツ。
冬は空が澄み渡り、星が一段と美しく見えます。星を見るのに最適な季節の到来です。そこで今回は、竜天天文台公園の辰巳さんに赤磐の冬の夜空を楽しめる星雲・星団についてお話を伺いました。
星や星座だけじゃない!美しい色や形の星雲・星団・銀河
「星雲」は主にガスの塊で「星団」は恒星がたくさん集まったもの。これら「星雲」「星団」よりはるか遠くにある「銀河」に大きく分けられます。分類の仕方はいくつかありますが、散光星雲、惑星状星雲、超新星残骸、散開星団、球状星団、銀河などがあります。
難しい話はこの辺にして、美しい色や形状の写真にうっとり。写真はこのように写りますが、実際には人間の目ではほとんど見えません。とはいえ双眼鏡で星空を見た方が目で見る以上に多くの星が見えます。次の機会ではすばる(M45/プレアデス星団)やおおいぬ座のシリウスをみてみたい!双眼鏡を利用する際、三脚と専用アダプターがあれば取り付けてみて。手振れ対策になります。
危険なので双眼鏡を覗きながら歩き回らないでくださいね。また、失明の危険があるので絶対に双眼鏡を太陽に向けないでください。
辰巳さんに「星空を眺めたときにボヤっとして何だかわかりにくい部分に双眼鏡を向けるのも楽しいですよ。」と教えていただきました。
永瀬清子さんの詩の中には星や星座や月がたびたび登場!
現代詩の母と称される詩人、永瀬清子さんの作品の中に赤磐の夜空を詠ったものがあります。
渡り終ろうとして東の方をふりかえれば/数知れぬ星のあふれ「オリオン!」私は心をこめてそう呼ぶ/この橋では星も仲間のように思える/星まぶれの熊山橋!
(引用:永瀬清子『永瀬清子詩集 現代詩文庫1039』株式会社思潮社,1990年,p.55 熊山橋を渡る より)
火星や彗星やアンタレス、カシオペヤなど。月は何度も詠まれています。また永瀬さんは数ある詩の中で、独特の視点で星座を表現しています。「星座の娘」や「靴型の星座」などがあり、本当に存在する星座のことなのか、空想の星座のことなのかもわかりません。どの星座でしょう?と想像が膨らみます。
金星という詩では「星座や星を啜(すす)る」という描写が!永瀬清子さんは星の知識に長けていて、星がお好きだったのでしょう。夜空を見ながら、思索にふけるのも楽しいです。
冬の星座は明るく華やか!冬の大三角や冬のダイヤモンドを見つけて
冬の星空は明るい1等星が多いので、華やかです。冬の大三角は見つけやすいのでぜひ探してみてください。おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、オリオン座のベテルギウスを結んでできる3角形です。
空いっぱいに広がる冬のダイヤモンドは、おおいぬ座のシリウス、オリオン座のリゲル、おうし座のアルデバラン、ぎょしゃ座のカペラ、ふたご座のポルックス、こいぬ座のプロキオンを結んでできる6角形です。
竜天天文台公園はもちろん、赤磐市内の灯りが少ない場所では冬のレアな天の川が見られます。冬の大三角や冬のダイヤモンドの中を無数の星が白っぽく縦断しています。
また、いっかくじゅう座も冬に見つけたい星座です。冬の大三角付近に位置し、写真に撮ると赤いばらの花のように見える、ばら星雲が属しています。
まとめ
この冬は双眼鏡を使って、気軽に夜空を見上げてみてはいかがでしょう?
永瀬清子さんにならって星をすすりたかったのですが、長時間外にいたため体は冷えてしまい、温かく甘いコーヒーが飲みたくなりました。
今回も赤磐市内で星景写真を撮影しました。キラキラと明るくきらめく星座たち、レアな冬の天の川。永瀬清子さんも見たであろう赤磐市の夜空のもと詩の世界に想いを馳せながら。
竜天天文台公園の詳細はウェブサイト等をご確認ください。年間開園日や行事予定カレンダーがあります。
https://ryuten-tenmondai.info/
【ライター紹介】
ake22
子どもが小学校入学前に岡山市から赤磐市へ。在住20年 カメラが趣味/花、星、月の撮影を楽しんでいます。
現在夫婦二人暮らし 愛猫が笑顔の源 ズボラでおっちょこちょいで心配性。
クラウドソーシング初級講座7期生
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更新日:2024年01月16日