世界は空でつながっている。果てしなく広い地球を体感してほしい

更新日:2023年03月21日

遠藤さん

今回は、赤磐市で生まれ育ちUターンし、働きながら地域活動にも力を入れている遠藤さんを紹介します。

遠藤さんは世界70か国以上を訪れ、今でも休日のわずかな時間にふらっと飛行機に乗るのが趣味だと教えてくれました。休日に度々訪れるお気に入りの場所は南半球のニュージーランド。現地の人から情報を得て次の行先を決め、何も考えずに大自然の中でゆったりとした時間を過ごす自由な旅が好きなのだそう。海外勤務を経て地元赤磐に戻り、現在は県内の会社で岡山の工業製品を海外にPRする仕事をしています。そしてその多忙な合間には、地元で子どもたちに英語を教えています。生まれ育った赤磐の子どもたちにも、もっと海外で異文化を体験してほしいと願っています。

海外で見たもの、感じたことは今でも強烈に心に残る貴重な体験

遠藤さん職場の同僚と
ももっちと記念撮影

小さい頃、父親に買ってもらった地球儀に夢中になり、世界の国々に強く興味を持っていた遠藤さん。勉強を始めた頃は英語の文法が理解できず、苦手だと思ったときもあったのだとか。それでも憧れの海外に行ってみたいという気持ちを持ち続け、大学で語学を専攻するまでになりました。

その後、大学在学中の夏休みに大きな転機が訪れます。旅行でニューヨークを訪れた際に、あのアメリカ同時多発テロが発生してしまいました。史上最悪の自爆テロが起きて現場は騒然、遠藤さんも大きなショックを受けます。帰りの飛行機がキャンセルになり動揺しつつも窓口で懸命に相談しますが、まともに話を聞いてもらえないもどかしさを経験します。それまでは不自由なく英語でコミュニケーションができていたのに、皆がパニックになっている状況では使いものにならない。その程度の語学力では使えるうちにはいらないのだなと自身の無力さを痛感しました。

無事に帰国できた後は、どんな時でも通じる語学力を身につけたいと、イギリスのオックスフォードで学び直すことを決意します。かつて高校時代に留学で訪れたことのあった、世界中から優秀な学生が集まってくるアカデミックな街。海外で仕事をするのが夢だった遠藤さんは、ここで哲学や心理学、ホスピタリティなどの授業を通して多角的に語学を深め、少しずつ失った自信を取り戻していきました。

自分の強みでもある語学を生かし、日本と世界をつなぐ

オクスフォード大学

オックスフォード大学前の鐘楼、トムタワー

大学卒業後は、外資系ホテルでサービス業としてのホスピタリティや経営の基礎をじっくりと学びました。その後、シンガポールを拠点に念願の航空会社で乗務員として世界中を飛び回ります。現地の人々の生活などに触れ、仕事の考え方や文化や習慣の違いを知れたことも大きな学びとなりました。憧れだった海外生活を満喫し、6年後に帰国することに。

せっかくなら岡山のためにできる仕事がしたいと考え、今では海外での経験を生かせる学童英語教室や県産の工業製品を海外に輸出する貿易業務に携わっています。時には備前焼やマスカット、児島ジーンズなどの販路開拓で海外に出向き、岡山の魅力を発信することもあるのだとか。

仕事とは別に、生まれ育った赤磐で自分のできることを地元に還元したいと、公民館で子どもたちに生きた英語を教えています。受験英語ではなく、日常生活の中で英単語が自然に口から出てくるような「学ぶ楽しさ」を心がけ、カードゲームでは子どもたちと白熱することも!

最後に・・・

最後に、遠藤さんは「英語は話すためのツールに過ぎないけれど、自分の強みになれば世界中のモノや人をつなぐことができる。自分が体験してきたことを子どもたちに伝えていくことで、広い世界に一歩踏み出すサポートをしていきたい」と熱く語ってくださいました。

近い未来には、目をキラキラさせて遠藤さんの旅行話に耳を傾ける赤磐の子どもたちの中から、世界で活躍する人材が出てきそうですね。

子どもと話す遠藤さん

ライター紹介

ワタナベ

都会過ぎず、田舎過ぎない、ちょうどいい住宅地のある赤磐市に家族4人で住んでいます。車で約30分の場所にある岡山桃太郎空港近くの公園で、ここから飛び立ってゆく飛行機を見るのがお気に入り。上空から空港へとゆっくり降りていく飛行機の姿を、子どもたちと家の庭から見つけるのも好きです。

この記事に関するお問い合わせ先

総合政策部 政策推進課 地域創生班


〒709-0898 岡山県赤磐市下市344
電話:086-955-1220  ファックス:086-955-1261

開庁時間:月曜日から金曜日 午前8時30分から午後5時15分 祝日・年末年始は閉庁

メールフォームからのお問い合わせ